松本薫 故郷の金沢で初心取り戻す

2016年06月06日 16時00分

壮行会には父の賢二さん(左)も同席。松本は気持ちを新たにした

 リオ五輪で2連覇を狙う柔道女子57キロ級の松本薫(28=ベネシード)が初心を取り戻した。

 

 5日、故郷の石川・金沢市内のホテルで激励会が開かれ、馳浩文科相(55)ら約100人が出席した。先月のワールド・マスターズ大会(メキシコ)では、まさかの初戦敗退。リオに暗雲が垂れ込めたが、松本は「粘り強い柔道」を貫き通すことを宣言し、連覇に自信を示した。

 

 松本にとっては原点回帰を意味する。金沢は5歳から柔道の基礎を叩き込まれた地。しかし、その拠点だった岩井柔道塾は昨年、閉塾となった。

 

 早朝から深夜までの猛稽古、スパルタで名高い“虎の穴”は数々の伝説が卒業生の間で語り継がれている。その中で、体重30キロ台にもかかわらず、一目置かれたのが松本だった。強靱な精神力によって習得したのは「粘り強い柔道、最後まで諦めない柔道」であり「それは小さいころからやっていないと身につかない」という。

 

 リオを目前にしての帰省は若き日の風景と記憶を思い起こさせる時間にもなった。「ずっとそこで練習させていただいた。閉鎖は形だけ」。道場の火が心の中で燃え続けることを松本は2か月後に証明する。