柔道・松本薫“野獣スイッチ”ON

2015年07月11日 16時00分

松本薫

 野獣の闘志がよみがえった。ロンドン五輪柔道女子57キロ級金メダリストの松本薫(27=ベネシード)が10日、スペイン合宿から帰国。「自分の中の柔道の軸はできました。外国人がすごく嫌がっていた」と褐色に焼けたほおを緩ませ、復活のノロシを上げた。

 

 3日のグランプリ・ウランバートル大会(モンゴル)できっかけをつかんだ。世界ランキング1位のドルジスレン(モンゴル)には敗れたが、3位決定戦では勝利への執念を見せ、逆転一本勝ち。投げ技を狙って前に出るのではなく、重心を下げるスタイルを意識した合宿の成果が出た。世界選手権(8月、カザフスタン・アスタナ)に向けての手応えは十分だ。

 

 合宿最終日に52キロ級の中村美里(26=三井住友海上)に連れられ、髪形を右半分だけ人生初のコーンロウに変えた。だがイメチェンは髪形だけではなく、担当の松本勇治コーチ(42)は「相手に向かっていく気持ちが出ていた。フランスのパビア(ロンドン五輪銅メダル)とやった時なんて、顔色を変えてやってた。ケンカ腰で。あれが本来の姿」と説明する。ロンドン五輪で金メダルを奪取した“野獣の顔”まで取り戻しつつあるという。

 

 ロンドン五輪後、右ヒジ手術で長期欠場。復帰後初の昨年世界選手権は「おこぼれで代表に入った」と松本自身も振り返る状態で、準備不足が結果にも表れた。しかし、リオ五輪を来年に控え、野獣のスイッチが入った。世界選手権まで残り1か月半。松本がいよいよ本気モードだ。