全日本柔道連盟は13日、都内で開いた理事会で、斉藤仁さんの死去で空席となっていた強化委員長を山下泰裕副会長(57)が兼務することを決定した。
山下氏は「1か月前に『受けてほしい』と言われました。仁ちゃんの路線を受け継いで、多くの人の力を結集し、斉藤仁の魂とともにリオを迎えたい」と決意表明した。シドニー五輪で男子監督を務め、強化部長や強化副委員長を歴任したが、強化委員長就任は初めてとなる。
任期は来年10月までだが、東海大副学長、日本オリンピック委員会(JOC)理事など多くの役職を兼務するため、さすがの山下氏も「当初は『参ったな…』と思った」と迷いが生じたという。しかし、柔道界の人材不足もあり、“男の決断”を下した。
「全日本の監督だった時、『俺が強化委員長だったら…』と思うことがあって、もしかしたらマイナーチェンジで少し変わることがあるかもしない」とさっそく改革に意欲を示した。
なお、宇野博昌事務局長(64)が目の不調により、4月1日付けでHFCアセットマネジメント株式会社代表取締役の中里壮也氏(57)に交代することも発表された。