東京五輪の柔道女子70キロ級金メダリストの新井千鶴(27=三井住友海上)が10日、現役を引退すると発表した。

 埼玉県出身の新井は、三井住友海上に入社後の2015年に世界選手権初出場。16年リオ五輪の代表選考会となった同年4月の全日本選抜体重別選手権の決勝で田知本遥に敗れ、五輪切符を逃した。

 その後、17、18年世界選手権で優勝。19年大会はまさかの3回戦敗退に終わり「やってきたことを出し切れなかった。自分は何をやっているのだろう」と大粒の涙を流したが、東京五輪では金メダルを獲得。「何度もくじけそうになったが、信念をぶらさずにやってきて、結果も出て本当に良かった」と感慨深げに語っていた。