昨年大ブレークした柔道男子66キロ級代表の阿部一二三(17=兵庫・神港学園高)が2015年の目標を「全勝」と言い切った。

 昨年11月の講道館杯、12月のグランドスラム東京大会を連続制覇した怪物は「今年は負けなしでいきたい。自分がオリンピックに出るには負けなしでいくしかない」と決意表明。その両目ははっきりと来年のリオ五輪をとらえている。代表争いのライバルとなる世界選手権3連覇中の海老沼匡(24=パーク24)には1度勝っただけ。実績では大きくリードされている。4月の選抜体重別選手権(福岡)、8月の世界選手権(カザフスタン・アスタナ)では再戦の可能性があり「2回、3回と勝たないとオリンピックには選ばれない」と必勝を義務づけた。「まだ挑戦者」。阿部は気負うことなく、強さだけを追い求める。