東京五輪柔道男子73キロ級で連覇を達成し、銀メダルを獲得した混合団体でキャプテンを務めた大野将平(29=旭化成)が1日、柔道のメダリスト会見に出席し、退任の意向を発表した男子日本代表の井上康生監督について改めて言及した。

 大野は「井上監督のもと、リオ、東京で連覇をできたことは柔道人生の一番の誇り。最後、監督を男にできなくて悔しさはあるが、胸を張って表彰式に行ってこいと言ってくれて監督の優しさ、度量の大きさを感じた。その忘れ物を3年後にしっかり取りにいくべきだと感じている」と語った。

 ただ2024年パリ五輪に向けては「次は32歳になる。体はボロボロだし、3年後を考えられる年ではないので、1日1日、1年1年、自分と相談して考えていきたい」。即座に答えをだすのではなく、慎重に考えていくつもりだ。

 また団体銀メダルで男子100キロ超級5位の原沢久喜(29=百五銀行)も井上監督ついてコメント。「ロンドン五輪が終わって重量級が低迷し、井上監督が再建の使命を与えられたが、自分がそれをまっとうできなくて悔いが残っている。井上監督にここまで導いていただいたことに感謝したい。この経験を自分の人生に役立てていければと思う」と無念さもにじませた。