東京五輪・柔道女子52キロ級の阿部詩(21=日体大)が家族へ感謝の言葉を口にした。

 史上初のきょうだいVが期待されていた妹・詩と兄で男子66キロ級の阿部一二三(23=パーク24)は、ともに25日の試合で金メダルを獲得。大きなガッツポーズで喜びを表現した詩は「うれしさが爆発した」と照れ笑いを浮かべながら「兄が優勝したときはホッとした感情と喜びが入り交じった感じ」と振り返った。

 詩にとって兄・一二三は特別な存在。かねて尊敬の念を口にする兄との悲願達成に「本当に私の前をいつも進んでくれて、先に私の背中を引っ張ってくれる」と感慨深げに語った。

 その上で、兄・一二三と妹・詩のきょうだい金メダリストを育てた両親について言及。「ずっとそばにいてくれて、支えてくれていたので、感謝しかない。いつもあまり恩返しできないが、今日は2人でやっと少し恩返しができたかな」と笑顔を見せた。

 表彰式前には2人で「ありがとう」と言葉を掛け合いながら抱き合ったという。新型コロナウイルス禍で直接雄姿を見せることはできなかったが、両親に最高のプレゼントを届けた。