東京五輪の柔道男子60キロ級の決勝が24日、日本武道館(東京・千代田区)で行われ、2016年リオデジャネイロ五輪銅メダルの高藤直寿(28=パーク24)が楊勇緯(台湾)に勝利し、金メダル日本人第一号に輝いた。

 準々決勝、準決勝ではゴールデンスコアの末、勝利を収めた高藤。お互い決め手を欠く中、またしてもゴールデンスコアに突入した。多少の疲労が見られたものの、最後まで果敢に攻撃を仕掛けて勝利を引き寄せた。

 金メダル獲得が期待されていた5年前は、まさかの銅メダルに終わった。大きな挫折を味わいながらも「家族のサポートがあって今の僕があるし、あとは単純に家族にいいところを見せたい、かっっている自分を見せたい、負けている自分を見せたくないっていうのがあった」と地道に努力を重ねてきた。

 悲願の金メダルをつかんだ高藤は試合後「豪快に勝つことはできなかったですけど、これが僕の柔道です」と大泣きした。