柔道の世界選手権第7日(12日、ハンガリー・ブダペスト)、男子100キロ超級は初出場の影浦心(25=日本中央競馬会)が優勝。長らく低迷が続く男子重量級では、12大会ぶりの同級王者となった。

 来月に東京五輪が控えているため、五輪2連覇中のテディ・リネール(32=フランス)ら実力者が参加していないとはいえ、影浦は決勝で強豪のタメルラン・バシャエフ(ロシア連盟)に優勢勝ちし、世界一の座に就いた。昨年2月に最強王者リネールの連勝記録を止めて一気に注目を集めた大器が、いよいよ覚醒したのか。

 世界選手権男子重量級で4度優勝の〝元暴走王〟小川直也氏(53)は「バシャエフに勝ったんだから大したもの。久しぶりに重量級で勝ったのも大きい」と高く評価。「以前は線が細かったけれど、体が大きくなってきた。相当、練習しているんだろう。変則的な柔道なんでリスクはあるけれど、今後も大きな期待を持てると思うよ」と話した。

〝日本のお家芸〟復活へ向けて、キーマンとなりそうだ。

 また、女子78キロ超級は朝比奈沙羅(24=ビッグツリー)が、2大会ぶり2度目の優勝を果たした。