柔道の世界選手権ブダペスト大会(6~13日、ハンガリー)に出場する日本選手団が1日、羽田空港から出発。2019年東京大会に続く連覇を狙う、五輪男子66キロ級代表補欠の丸山城志郎(27=ミキハウス)がオンラインで出国前取材に応じた。

 昨年12月の阿部一二三(23=パーク24)とのワンマッチによる東京五輪代表決定戦以来の試合となるが「コンディションはいいし、普段の稽古でも試合を意識してやっている。1回戦がキモになると思うので集中して、元の自分に戻せたら」と気負いはない。

 だが今大会の位置づけについては「オリンピックを逃したので、今年頑張るところはここしかない。1年に1回ぐらいは本気で頑張らないといけない。世界チャンピオンではあるが、挑戦者の気持ちで死に物狂いで勝ちにいきたい」と目を光らせた。

 前回大会との違いに関しては「全く心境が違う。勝ったからとかではなく、19年は阿部選手のことしか考えていなかった」と胸の内を吐露。このことで外国人選手の捨て身技や、競り合った場面での対応がおろそかになっていたという。

「逆に今は視野が広くなって臨めるので、隙がなく、外国人選手の考えを上回る柔道を見せられれば」。24年パリ五輪に向け、世界王者の〝逆襲〟が始まる。