柔道のグランドスラム(GS)カザン大会第2日(6日、ロシア)で3位となった、東京五輪女子70キロ級代表の新井千鶴(27=三井住友海上)が7日、オンラインで一夜明け取材に応じた。

 3月のGSタシケント大会に続く優勝を狙ったものの、準決勝でロシア選手に敗れた。この結果について「オリンピック前にこういう経験ができてよかった。優勝が絶対というか、好成績が求められているのは分かっているが、試合ができたことは良かったのでプラスに捉えている」と前を向いた。

 だが、今大会では戦いの中で迷いが生じていたという。「内面的にちゅうちょしている部分があった。しっくりこない位置や、重心の置き方だったりの感覚が自分の中で一致していないので行ききれない。そういう部分が練習で詰め切れていないと感じたので、払拭していかないといけない」

 五輪本番まで3か月を切ったが「クヨクヨしていてもしょうがない。一つひとつ感じたことを受け止めて、逃げずに克服するための時間に使いたい。負けられないという中で今回の敗戦をどう生かすかが大事。ここまでの過程を詰めて、最高の柔道ができるようやっていくだけ」と最後に力を込めた。