【世界柔道選手権】女子70キロ級で銀!ヌンイラ華蓮の面白素顔

2014年08月30日 16時00分

【ロシア・チェリャビンスク29日発】柔道世界選手権5日目、女子70キロ級は初出場のヌンイラ華蓮(かれん=23、了徳寺学園職)が銀メダルに輝いた。ガーナ人の父を持つハーフでパワー柔道には定評があったが、世界ランキング38位から“ごぼう抜き銀”を達成。独特のキャラクターで「ネタの宝庫」と言われる新星の素顔とは――。

 

 決勝は前回覇者のアルベアル(コロンビア)の小内刈りに一本負けしたが、格上の強豪を次々と撃破。力を出し切ったヌンイラは「ぶつかり合うしかないと、思い切っていった。五輪を見据えて頑張っていく」と充実感を口にした。南條充寿監督(42)も「ヌンイラはメダルに絡めばという期待だったので、よくやった」と伏兵をたたえた。

 

“平成の三四郎”古賀稔彦総監督(46)率いる環太平洋大学(IPU)出身。4月から了徳寺学園所属になった後も練習拠点を岡山のIPUに置く、古賀氏の秘蔵っ子だ。魅力は日本人離れしたパワー。幼少のころ、相撲大会で優勝したこともある。

 

 一部では「外国人相手の世界選手権では通用しない」と言われたが、下馬評を見事に覆した。

 

 大きな体とは対照的に性格は愛嬌たっぷり。「めちゃめちゃ面白い子ですよ。長編小説が書けるくらいネタの宝庫」と関係者。エピソードは山ほどある。長年、黒い穴開きスパッツを愛用していたヌンイラは大学卒業と同時に「過去のジンクスにはこだわらない。私は大人になるんで」と突然宣言して決別した。

 

 また一人暮らしの部屋は風水によって物の配置や色が決められている。「お母さんが風水の専門家なんです。ヌンイラの部屋のレイアウトも『枕はこっち!』とか、いろんな指導が入っている」(同)。柔道ではロンドン五輪57キロ級金メダリストの松本薫(26=フォーリーフジャパン)に心酔。松本が敗れた大会で悔しさのあまり銀メダルと表彰状をゴミ箱に投げる光景を目撃すると「なんて格好いいんだろう!」と感激。すかさず関係者が「それはマネしないでくれ…」と慌てて忠告したとか。

 

 一方で、繊細で泣き虫な一面も。了徳寺学園柔道部の佐藤愛子コーチ(30)は「4月の選抜の時、試合前に泣いているので『ケガかな?』と思ったらそうじゃない。いつも試合前に(緊張で)泣いちゃったりする子。本人いわく、いざ畳の上に上がるとやれるそうなんですが…」。

 

 アニメ好きでしゃべり方も女の子そのものというヌンイラは、次世代のスターになる素地を備えている。

 

 ☆ぬんいら・かれん=1991年5月23日生まれ。千葉県出身。父はガーナ出身のハーフ。14歳から柔道を始める。昨年、今年と選抜体重別選手権連覇。世界ランキングは38位。得意は大内刈り。166センチ。