白熊と暮らした男 柔道・高市がさらなる進化

2014年08月14日 16時00分

高藤直寿に大腰を仕掛ける高市(右)

 柔道世界選手権(25日開幕、ロシア・チェリャビンスク)男子66キロ級代表の高市賢悟(21=東海大)がサンボ流の背負い投げを習得中だ。

 

 13日、都内で代表合宿が公開され、高市は「得意技の背負いで一本取って優勝したい。ロシアのサンボの背負いを練習しています」と秘策の存在を明かした。3歳から柔道を始め、最初に覚えた技が背負い投げ。今では豊富なバリエーションを誇る得意技に、新たなテイストを加える。

 

 高校3年時にブレーメン国際に出場して以来、国際大会では外国勢に全勝。しかし、今年6月のグランプリ・ブダペストでは「背負いがなかなか決まらなかった」と苦しんだ。そこで大学の後輩で90キロ級代表のベイカー茉秋(19)にサンボを習ったという。

 

 サンボ自体に興味があるわけではない。「サンボの試合があっても出ませんよ」と高市は言い切る。すべては背負い投げで世界を制するためだ。「相手が背中に乗っているので投げられた時は気持ちいい」。背負い投げにこだわり続ける高市の探究心は尽きない。

 

 世界選手権の決勝でもう1人の同級代表・海老沼匡(24=パーク24)を破って優勝し、帰国後は、6歳の時に一緒に生活したホッキョクグマのメス「しろくまピース」に勝利を報告するのが高市の青写真だ。

 

「金メダルを持って(ピースに)『取れたよ』って言いたいです」。高市は絵本のような“ハッピーエンド”のために、新技の完成を急いでいる。