<柔道世界選手権>女子で“台風の目”となりそうなのが63キロ級の田代未来(20=コマツ)だ。

 世界ランキング3位(田代は12位)で同階級の常連だった阿部香菜(26=三井住友海上)との代表争いを制し、世界初切符。高校時代にスカウトしたコマツ女子柔道部の松岡義之監督(57)が「谷本(歩実=コマツコーチ)の後継者にと思った。伸びる要素がたくさんある」とほれ込んだ逸材だ。

 田代自身も「尊敬するのは谷本先輩。目指す存在でもあるし、柔道もそう。自分の決めたことを貫く気持ちもすごい」とあこがれている。

 高校2年の時、試合中に左ヒザの前十字靱帯を断裂。1年近く柔道から遠ざかる挫折を経験し、精神的にたくましく成長した。谷本氏と同様、切れ味鋭い内股を得意にしており、世界選手権でも一本勝ちを量産してくれそうだ。