1992年バルセロナ五輪柔道男子71キロ級金メダリストの古賀稔彦氏が24日朝に神奈川・川崎市内の自宅で53歳の若さで死去したことが、日本中に衝撃を呼んでいる。

 古賀氏と親しい関係者によると、昨年夏にがんの手術を受けて静養していた。その際には周囲が気を使わないように「オレ、がんになっちゃったよ」と明るく語っていたと言い、闘病を続けてきた。ストイックな古賀氏らしく、前向きに治療を続けたおかげで、一度は快方に向かったという。

 ただ古賀氏自身が「完璧主義者なので」(同関係者)、現状に満足しなかったといい、各種の抗がん剤を試すなどしてしていたが、がんは転移。腹水がたまるなど、症状が悪化していったという。

 それでも決してあきらめず、複数の病院に通い闘病を続けてきた。同関係者は「余命いくばくもなく…という状態では決してありませんでした。この前、話した時も大丈夫だったのに…。ショックです」と沈痛な表情だった。