古賀稔彦さん 昨年4月の本紙インタビューで語っていた〝最後の言葉〟

2021年03月24日 13時46分

古賀稔彦さんが本紙に残した言葉は…

 1992年バルセロナ五輪柔道71キロ級金メダリストの古賀稔彦氏が24日朝、神奈川県川崎市内の自宅で亡くなった。53歳だった。関係者らによると、昨年にがんの手術を受けて静養していた。闘病を続けて一度は回復に向かったが、今年になって腹水がたまるなど症状が急激に悪化していったという。

 本紙では昨年5月に古賀氏をインタビュー。90年4月に無差別で争われる全日本選手権に軽量級ながら出場し、決勝で当時の世界チャンピオン小川直也との対戦を振り返っていた。

 基本的に100キロ級や100キロ超級といった重量級の選手が覇権を争う戦いに、軽量級からの参戦は極めて異例。71キロ級だった古賀氏は大きなハンディを抱えながらも決勝まで勝ち進み、前年の世界選手権で95キロ級&無差別級の2冠となった小川直也と対戦。敗れたものの、善戦したことで当時は大きな話題となった。

 古賀氏は本紙取材に「もともと自分より大きな選手とやることが楽しみの一つだった。自分の階級で世界を取れたというのは一つの区切り。今度は無差別でやってみようと思った」とし、決勝で負けたことには「心身ともに疲れている状況の中でつい、自分の中にある甘さ、弱さというものが出てしまった。負けた悔しさというよりも、自分自身に対する悔しさというか、心の部分での未熟さを感じさせられた」と話していた。

 どこまでもストイックに取り組み「柔よく剛を制す」との言葉を体現してきた古賀氏の冥福を祈りたい。

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