団体戦で争う全日本学生柔道優勝大会最終日(29日、東京・日本武道館)、体重無差別の7人制による男子の決勝で、東海大が日本大に4―2で逆転勝ちし、史上初の7連覇、最多となる20度目の優勝を達成した。

 偉業の立役者は8月の世界選手権(ロシア・チェリャビンスク)90キロ級代表のベイカー茉秋(ましゅう=19)だった。父親が米国出身のベイカーは、2―2で迎えた副将戦に登場。大苦戦を強いられたが、技ありのポイントを死守して優勢勝ちし、優勝を決定づけた。

 優秀選手賞にも輝いたベイカーの原動力は、サッカーブラジル代表FWネイマール(22)だという。この日、W杯決勝トーナメント1回戦のブラジル―チリ戦で、ネイマールはPK戦の5番手に登場し、勝負を決めるシュートを叩き込んだ。ベイカーは「ネイマールが好きですね。技術に、あと大舞台でPKを決められる度胸もある。ボクもプレッシャーがあったんですけど、負けるわけにはいかなかった。刺激を受けました」とニヤリ。勢いのまま、ネイマールのように世界の頂点を目指す。