久々の試合にも気負いなしだ。柔道のグランドスラム(GS)タシケント大会(3月5~7日、ウズベキスタン)に出場する日本選手団が27日、羽田空港から出発。男子81キロ級代表でリオ五輪銅メダルの永瀬貴規(27=旭化成)が出国前取材に応じ、心境を語った。

 初戦で敗退した昨年2月のGSデュッセルドルフ大会以来の試合となるが「久しぶりに試合ができることに感謝と楽しみな気持ちが大きい。ケガもなく順調に稽古が積めたので、コンディションはいい」と落ち着いた様子で話した。

 また稽古は日本選手だけという状況が続き、この1年外国人選手と組み合えていないことから「現状を把握するいい機会。パワーのある相手と対戦した時の対応、技術を確認したい」と、今大会のテーマを語った。

 コロナ禍以来、考える時間も増え、より相手を冷静に見られるようになった。1月の国際大会「ワールドマスターズ」(カタール・ドーハ)も映像で確認。「この階級は層が厚いが、どの選手も五輪を見据えてコンディションを上げてきている」と危機感を強める。

 ただ所属の旭化成には73キロ級代表でリオ五輪金メダルの大野将平(29)らがおり「切磋琢磨というか、刺激をもらっている」と力を込めた。約1年ぶりとなる試合で結果を出せるか。