ロンドン五輪柔道男子73キロ級銀メダリストの中矢力(24=ALSOK)が、世界選手権(8月、ロシア・チェリャビンスク)での“倍返し”を予告した。

 28日、都内で会見した中矢は地元愛媛・松山西中時代の同級生(24)と約3年の交際を実らせて結婚することを発表。東海大の先輩にあたる井上康生監督(36)から祝福され「力を合わせて頑張っていく」と決意を新たにした。挙式は世界選手権後に予定している。

 となれば、世界一へ“壁”になる相手はまとめて排除する。まずは昨年王者の大野将平(22=旭化成)だ。昨年の世界選手権では大野と白黒をつける前に、準々決勝で頭部を強打して救急車で病院送りになった。中矢は「世界選手権でしっかり将平に勝って、世界チャンピオンになる」と復権を誓っている。

 さらにはロンドン五輪決勝で敗れたマンスール・イサエフ(27=ロシア)へのリベンジも宣言。2月のグランドスラム・パリ大会でも反則負けを喫したが、苦手意識はないという。

「実力差があるとは思っていなかった。同じ負け方なら進化していない。今回はしっかり差をつけて一本で勝ちたい」と宿敵に通告。ロンドンから続く“負の連鎖”を完全に断ち切る構えだ。

 五輪、世界選手権の金メダリスト2人を倒して優勝すれば、2016年リオ五輪での金メダル取りに大きく前進。生涯の伴侶を得た中矢の青写真は固まっている。