柔道だけじゃダメだ。暴走王・小川直也(46)が、2020年東京五輪出場を目指す長男の小川雄勢(17=東京・修徳高3年)に文武両道を厳命した。

 雄勢は24日の東京予選男子100キロ超級で連覇を飾り、8月の全国高校総体(インターハイ、千葉・成田)代表切符を勝ち取った。3月の全国高校選手権で個人、団体の2冠を達成。雄勢とすれば柔道一本に集中し、さらに基礎力を強化したいところ。ところが、そこに“待った”をかけたのが父の暴走王だ。「学業も大事。勉強もしっかりやんなきゃいけない。文武両道は柔道に欠けている部分。しっかり補っていかないといけない」と意外なゲキを飛ばした。

 雄勢が熱望する明治大学入学には柔道の実績だけでなく、学内推薦を満たす学業の成績も必要となる。何より、小川は「強けりゃ何してもいいって時代じゃない。そういうのを教えていきたい」と力説。たとえ一流のアスリートやメダリストであっても、一般的な教養や知識を欠くようでは通用しない時代だ。小川自身も2011年に筑波大学大学院に入学した。今後、さらに加速するその流れに置き去りにされることは、あってはならないというわけだ。

 くしくも、雄勢が通う修徳高はスポーツが盛んな一方、勉強においても妥協を許さない方針で知られる。当の雄勢は「勉強自体があまり得意じゃないんで…」と顔をしかめるばかりだが、父の教えとあっては従わざるを得ない。厄介な“相手”となりそうだ。