柔道の世界ランキング上位者らで争う国際大会「ワールドマスターズ」(カタール・ドーハ)を終え、男子の井上康生監督(42)、女子の増地克之監督(50)が14日、総括を書面で寄せた。
 男子では、東京五輪100キロ超級代表の原沢久喜(28=百五銀行)が初戦の2回戦でまさかの一本負け。右肩を負傷し参ったと〝タップアウト〟する衝撃の内容だった。また、90キロ級代表の向翔一郎(24=ALSOK)も2回戦で一本負け。東京五輪代表の苦戦に井上監督は「厳しい結果。代表の2人は課題が多く見つかる大会となりました」と振り返った。原因の一つに試合勘を挙げ「環境が許されるのであれば、実戦を一つでも多く詰めるプランニングが必要だと感じた。(五輪まで)やることを明確にし、強い危機感を持った上で前に進んでいきたい」と記した。

 57キロ級で東京五輪代表の芳田司(25=コマツ)が優勝するなどした女子の増地監督は「フランス勢が東京五輪で最大のライバルとなることを改めて実感した。コソボ勢も要注意」と警戒した。