柔道界の「小さな巨人」大野が重量級と真っ向勝負する2つの理由

2014年04月29日 16時00分

左から上川大樹、七戸龍、原沢久喜、熊代佑輔、大野将平

 体重無差別で行われる柔道の全日本選手権(29日、東京・日本武道館)に向け注目選手が28日に記者会見し、初出場する世界選手権73キロ級金メダリスト・大野将平(22=旭化成)が参戦を決意した理由を明かした。

 前年度の世界王者として出場権を獲得した大野だが、やはり最大の不安は体重差。100キロを超える大柄な選手との対戦は、軽量級の選手にとって常に負傷のリスクがあるもの。不測の事態となれば、代表に決定した世界選手権(8月、ロシア・チェリャビンスク)にも影響しかねない。

 それでも大野は所属の中村兼三監督(40)と話し合いを重ね、出場を決めた。「軽量級のボクが挑戦することが大事。それを見た子供たちがあこがれてくれれば。出るだけでは意味がない」。全日本は軽量級でも重量級と真っ向勝負できるのが醍醐味。その魅力を広めるための決断だった。

 さらに大野には、もう1つ目的がある。「絶対違った緊張感が畳の上に上がるとあると思うし、それが今後の試合に絶対生きてくる。試合場が高く、1試合場しかない、ああいう緊張感は全日本しかない」。1万人を超える大観衆が一挙一動を見守る。その緊張感を体感できればオリンピックに向けての武器となる。

 大野は「いろんなことを経験して、それを自分の引き出しに入れておくことが大事」と先も見据えていた。