【柔道】巌流島決戦! 13日「丸山城志郎VS阿部一二三」勝つのは…元暴走王・小川直也氏が予想

2020年12月11日 17時50分

最終決戦が迫ってきた丸山(右)と阿部。顔写真は小川氏

 柔道界初となる注目マッチの行方は? 東京五輪代表男女14階級のうち、唯一決まっていない男子66キロ級の決定戦(13日、東京・講道館)に注目が集まっている。新旧世界王者の丸山城志郎(27=ミキハウス)と阿部一二三(23=パーク24)が文字通りの「一発勝負」で争う対決。新型コロナウイルス禍の中で迎える大一番を、バルセロナ五輪95キロ超級銀メダルの〝元暴走王〟小川直也氏(52)はどう見るのか。専門家ならではの視点で大分析だ。


 もともと同級は阿部の1強状態だった。2017、18年の世界選手権を連覇するなど〝阿部フィーバー〟を巻き起こしていたが、陰に隠れていた丸山の逆襲が始まる。

 18年11月のグランドスラム(GS)大阪大会決勝で阿部を撃破すると、そこから直接対決で3連勝。19年には世界王者となり、同年のGS大阪大会で優勝すれば五輪切符が手に入るところだったが、ここでは阿部が勝利し、代表争いは横一線となった。

 両者はこれまで7度対戦し、丸山が4勝3敗と勝ち越しているものの、そのうち6戦が延長に入ってからの決着。実力は互角だ。コロナ禍で練習が制限され、試合からも遠ざかっている中での前代未聞のワンマッチ対決は一体どうなるのか。

 小川氏によるとポイントは2つあるという。「まずは環境の問題。東京の方は練習が厳しい状況にある。(8月に阿部の母校)日体大でもコロナが出たし、練習場の確保っていう部分でも阿部の方がちょっと不利かなと。丸山は(拠点の母校)天理大で環境を変えずにやれてるから」と練習環境の差を指摘する。

 さらに勝負を大きく左右するのが両者の普段の体重だという。「普通だとまず前日計量があって、当日に抜き打ちで5%の許容範囲に収まっているかっていう再計量がある。66キロ級だったら69・3キロまでならOK。ここで大変なのは2人の日ごろの体重の差が出てくるっていうこと。普段から69・3キロをオーバーしていない方がより有利だけど、どう見ても阿部の方がでかい。状況からみると阿部不利っていうのは間違いない」ときっぱり。

 ただ、一発勝負の代表戦という柔道界初の試みだけに「俺も予測不能」と苦笑い。最後には「無観客での一騎打ちは、まさに巌流島対決だよ。(宮本)武蔵は頭を使って地の利を生かして勝った。今回の地の利は今の状況だから、おのずと答えは出てくるんじゃないか。それを理解した者が勝つってこと」と2人の最終決戦を、武蔵と佐々木小次郎という伝説の剣豪対決になぞらえた。

 互いに手の内を知り尽くした丸山と阿部の〝果たし合い〟。技術や気持ちをも超えた魂の戦いになることは必至だが、果たしてどうなるか。