新型コロナウイルス感染拡大後、柔道では初となる全国規模の大会、講道館杯全日本体重別選手権最終日(1日、千葉ポートアリーナ)、男女計7階級が行われ、男子100キロ超級では影浦心(24=日本中央競馬会)が2年ぶりの優勝を果たした。

 コロナ禍以降、久しぶりとなった試合ながら、キレのある動きを見せる。初戦の2回戦、延長に入ってからの小内刈で一本を奪うとエンジン全開。3回戦、準決勝そして佐藤和哉(25=日本製鉄)が相手となった決勝と、3試合連続で得意の背負い投げで技ありを奪い勝利した。

 得意技が冴えての優勝に「かけるポイントを絞って狙いすましていた」としてやったりの表情。だが東京五輪代表の座を逃し、コロナ禍で練習もできなくなり「やめてしまおうかと思った」と一時は思い詰めていたという。

 そんな影浦の支えとなったのが1月に結婚した妻の存在だった。「やる気ないならやめていいんじゃない。頑張るなら本気で頑張ろう」との言葉に発奮。再度気持ちを入れ替え、優勝につなげた。

 今後については「全日本選手権(12月26日、講道館)で優勝。五輪の夢もあきらめきれないので、そこを目指してやっていきたい」ときっぱり。夫婦二人三脚で突き進むつもりだ。