全日本柔道連盟の山下泰裕会長(63)が24日、丸山城志郎(27=ミキハウス)と阿部一二三(23=パーク24)が争う男子66キロ級の東京五輪代表最終選考について言及した。

 当初は、12月11~13日のグランドスラム(GS)東京大会(東京・代々木第一体育館)で代表を決める方針だったが、コロナ禍で中止に。24日に都内で取材に応じた山下会長は「本当はGSで両方が勝ち上がって、決勝まで行ったら盛り上がっただろうな」と残念がった。

 両選手に向けては「世界で勝てる選手は、どんな状況下でもそこに自分のコンディションを持っていける。条件は同じなので、ネガティブに考えている人は世界で戦う資格はない。物事をポジティブに捉えて、いろんな自分の身に起きることをエネルギーにできる人間じゃないといけない。なので、全くそこは心配していない」とエールを送った。

 代替試合については「(中里壮也)専務理事や強化の人に次どういう形でやるかっていうのはお任せしている」と話すに留めたが、かねて中里専務理事は「GS東京が予定されていた時期での開催を予定している」と明かしていた。金野潤強化委員長(53)も「基本的にはGS東京の初日」とコメントしていることから、GS東京大会と同時期での開催が有力視される。