【柔道】原沢 1年後の「金」へ泰然自若

2020年06月19日 11時00分

原沢はマスク姿で筋トレに励む(本人提供)

【どうなる?東京五輪・パラリンピック(67)】来夏に延期された東京五輪は新型コロナウイルス禍の終息の見通しが立たず、開催そのものに対する不安の声も上がり始めている。そうした中で、全く動じていないのが柔道男子100キロ超級代表の原沢久喜(27=百五銀行)だ。リオデジャネイロ五輪で銀メダルを獲得後「オーバートレーニング症候群」でどん底を経験するも、自分を見つめ直して“不動心”を手に入れた。練習もままならない現状で、本紙の直撃に胸中を激白した。

 ――現在のトレーニング状況は

 原沢 今は(拠点の日大で)練習はできてないので、外でランニングしたりだとか、そういう感じですね。

 ――5月15日に代表権維持が正式に決まった

 原沢 オリンピックが延期になって、今もコロナの影響で(東京五輪が)開催されるかも分からない中で、代表権がどうこうっていうのはあまり気にしてなかったんです。今できることも限られているんで、それを一生懸命やるだけかなと。他の大会もいつ開催されるかの見通しも分からないところだったので。

 ――3月24日の五輪の1年延期決定後、代表権維持が決まるまでには時間がかかった

 原沢 早く決められるんだったら決めてほしいなっていう思いはありましたけど、焦ったりはしてなかったですね。「再選考」という意見の人もいると聞いてはいたので。でもどちらにしろ、やることは変わらないかなっていう感じでしたね。

 ――代表選手として1年間緊張感を保つのも大変だ

 原沢 今までは代表が決まって何か月後に世界選手権、みたいな感じだった。そういう意味では時間があるので、いろんなことにチャレンジできる。来年違った自分を出せればいいと思うので、緊張感を保つというよりは、どんどん成長していけるチャンスだなって思ってます。

 ――実際に相手と組むのはまだ時間がかかりそう

 原沢 打ち込みに関しては世間的にもコロナが落ち着いてくればそろそろ開始できるかなっていうのはあるので、その辺で埋めていくしかないかなと思いますね。

 ――これだけ組み合わない時間が続くことはなかったが、不安は

 原沢 逆にいいリフレッシュになっていると思いますし、また柔道に対して意欲的になれると思う。そういう面ではプラスに捉えています。

 ――コロナ終息後にやりたいことはあるか

 原沢 一番は柔道場で相手を投げたいですね。あとはお風呂。サウナとか行くの好きなんで(笑い)。ゆっくり1時間ぐらいは入ってますね。

 ――改めて五輪への意気込みを

 原沢 僕たちアスリートとしては開催されることを願ってますし、あると思ってやっています。そこにピークを合わせられるように、しっかり準備していって、当日金メダルを取れるように頑張りたいと思います。

 ☆はらさわ・ひさよし 1992年7月3日生まれ。山口・下関市出身。6歳から柔道を始め、日大4年の時にグランプリ・青島でオール一本勝ちしてIJFワールド柔道ツアー初優勝。日本中央競馬会に入社し、2016年リオ五輪では銀メダルを獲得するも、18年に退社してフリーに。19年4月からは百五銀行所属となる。昨年2月のグランドスラム大会優勝、8月の世界選手権準優勝などの実績を残し、東京五輪代表に決まった。得意技は内股。191センチ。