柔道の五輪代表選考会であるグランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会に出場した日本代表が25日、成田空港に帰国した。

 男子73キロ級を制したリオ五輪金メダリストの大野将平(28=旭化成)は「反省点がいくつかある。このままハードルを下げずに戦っていきたい」と優勝にも満足していない。昨年の世界選手権を含めて国際大会で2年間無敗。27日に行われる強化委員会で五輪代表に選出されることが決定的となっているが「そもそも内定うんぬん、代表うんぬんと考えてやっていない。自分に対する高い期待を超えようと日々努力している」とさらなる高みを目指した。

 同じく60キロ級優勝のリオ五輪銅メダリスト・高藤直寿(26=パーク24)も代表選出が濃厚とあり「ドキドキした気持ち。楽しみ」と語り、今後は「(大野)将平先輩にどうやったら金メダルが取れるか聞きたい」と大野の“金言”を引き出すつもりだという。

 66キロ級で優勝した阿部一二三(22=日体大)は、左手親指を負傷したため代表団より先に帰国。井上康生監督(41)は「脱臼と内側靱帯の損傷。骨折とかではない」と説明。昨年の世界王者・丸山城志郎(26=ミキハウス)との代表争い最終決戦である、全日本選抜体重別選手権(4月)出場に関しても「問題ないと思います」と軽傷を強調した。