【柔道】阿部詩 那須川天心から得た勝負の極意

2020年01月08日 16時30分

詩(上)は苦手だった寝技で成長を続けている

 世界女王が“神童メンタル”をゲットだ。東京五輪に向け、柔道女子52キロ級の阿部詩(19=日体大)が「もっと伸ばせるところがある」とさらなる進化を誓っている。

 7日の全日本女子の強化合宿では、元総合格闘家で日本ブラジリアン柔術連盟会長の中井祐樹氏(49)の指導を受け、寝技に磨きをかけた。中井氏の指導は4年連続4回目となるが「年々、寝技に関しては分かるようになっているので、毎年楽しみ」と、着実に教えが身になっているようだ。

 その成果が出たのが昨夏の世界選手権。準決勝でリオ五輪金メダルのマイリンダ・ケルメンディ(28=コソボ)を初対戦ながら横四方固めで撃破し、2連覇につなげた。精神面での成長もうかがえる。昨年11月のグランドスラム大阪大会決勝で敗れ、五輪代表を決められず泣き崩れたが「自分にはまだ足りない部分がたくさんあるんだ」とポジティブに捉える。

 さらに6日のメンタル講習では「不安や恐怖をどうプラスに持っていけるか」との話が印象に残ったという。思いだしたのは昨年大みそかの格闘技イベント「RIZIN.20」で見せた“キック界の神童”那須川天心(21)の圧勝劇。江幡塁(28)をわずか1R2分46秒、TKOで下した。

 詩は「敵に流れを与えない感じがすごい。(一昨年大みそかのフロイド)メイウェザー戦の恐怖から得たものは大きかったのかなって」と本紙に語り、大いに刺激を受けた様子だ。

 次戦は2月の欧州遠征が濃厚で、詩が目指すのは圧倒的な勝利だけ。五輪金メダルへ、一分の隙もつくるつもりはない。