11年ぶり畳の吉田秀彦大暴れ 無敗で準V貢献 

2013年06月16日 11時24分

 柔道の全日本実業団体対抗大会第1日は15日、岡山県体育館で行われ、男子3部ではバルセロナ五輪金メダリストでパーク24を率いる吉田秀彦監督(43)が選手として出場。11年ぶりの試合で一本勝ち4度を含む5勝1引き分けと活躍し、準優勝に貢献した。暴力、不正金、セクハラなど暗い話題ばかりの日本柔道界で、吉田の復活は明るい話題となった。

 

 独壇場だった。吉田は全日本実業団体対抗大会の男子3部にパーク24の監督兼選手として出場。初戦から得意の足技がさえわたる。

 

 開始73秒、大外刈りで相手を転がすと、2回戦では“伝家の宝刀”内股を豪快にサク裂させる。3回戦、準々決勝も一本勝ち。準決勝は引き分けに持ち込まれたが、チームの勝利に吉田は両手をはたいて喜んだ。

 

 決勝では負ければ後がない状況で強化選手に指導2を与えて破る勝負強さを発揮。チームは準優勝に終わったものの、吉田自身は無敗で、大会の優秀選手賞にも選ばれる大暴れだった。

 

 2002年4月の全日本選手権を最後に、プロ格闘家に転向。10年4月の引退までPRIDEを中心にヴァンダレイ・シウバ、ミルコ・クロコップなどのトップ選手と幾多の死闘を繰り広げた。プロを離れ3年が経過すれば競技者登録が可能になる全日本柔道連盟の規定を利用し、満を持して畳に戻ってきた。「いや~、きついです。こんなに柔道が疲れるのかと思いました。体中がしびれます…」と試合後の吉田はさすがに疲労困憊だったが、それ以上に充実感が込み上げる。

 

 今の柔道界は暴力、助成金不正受給、セクハラなど数々の不祥事が続いているだけに「少しは柔道の明るい話題になったんじゃないかと思います」と誇らしげに胸を張った。

 

 目標に掲げる来年の全日本選手権出場も「これから練習してどうなるか。『盛り上げろ』って言うなら出ますよ」と吉田は前向き。復活した柔道王が日本柔道界に再び火を灯すつもりだ。