柔道の世界選手権(東京・日本武道館)の開幕を翌日に控えた24日、都内で組み合わせ抽選会が行われた。

 男子の井上康生監督(41)は「改めて対戦相手が明確に分かったことで、いい意味での緊張感が生まれた」と話した上で「五輪の前哨戦となるこの大会で、今年の世界チャンピオンになるということは重要」とハッパをかけた。

 今大会、最も注目を集めるのは男子66キロ級。3連覇がかかる阿部一二三(22=日体大)と、その阿部に直近の対戦で2連勝している丸山城志郎(26=ミキハウス)のライバル対決だ。それぞれプールCとDに振り分けられたことで、順当に勝ち進めば準決勝で対戦する。

 この日行われた直前練習には2人とも参加し、最終調整を行った。6月に左足首を痛めた阿部は「違和感もなく、いい準備ができている。3連覇するのみかなと」と充実の表情。丸山に関しては「投げて勝つということしか考えていない」と自分の柔道に集中する覚悟を語った。

 一方の丸山は「自分なりに稽古を積んできた。本番で力を出し切るのみ」と順調な調整をうかがわせ、ライバル阿部に対し「阿部選手だからというのは全くない。他の選手と一緒で勝ちにいくだけ」と静かに闘志を燃やした。