【柔道】丸山城志郎 “柔道一直線”を語る

2019年08月14日 16時30分

丸山はクールな表情で世界一を誓った

 柔道の世界選手権(東京・日本武道館)が25日に開幕する。2020年東京五輪の代表争いで激しい追い上げを見せているのが、男子66キロ級の丸山城志郎(26=ミキハウス)だ。“怪物”阿部一二三(22=日体大)の1強だったこの階級に風穴をあける形で、阿部とともに代表に選出された。今大会で初の世界制覇を果たし一気の五輪金メダル取りを狙うが、素顔は落ち着いた受け答えで、静かに闘志を燃やすクールな男。本紙インタビューでも、泰然と“柔道一直線”を語った。

 ――4月の全日本選抜体重別決勝、阿部戦で痛めた右手首の状態は

 丸山 まあ、順調です。乱取りも普通にやっています。

 ――最近成績が安定している

 丸山(昨年8月のジャカルタ)アジア大会で負けて(2位)、勝ちたいというより「自分の柔道をして勝ち切る」っていう気持ちの変化があったからだと思います。(自分の柔道とは)「日本の柔道」というか。(襟を)2つ持って一本で勝つっていう、美しい柔道。反則で勝つこともあるんですけど、最後まで「美しさを貫き通す」っていうものです。

 ――リオ五輪73キロ級金メダルで天理大の先輩、大野将平(27=旭化成)の存在は

 丸山 オリンピックで優勝した選手と同じ(天理大の)道場で毎日一緒に練習する、っていうのもなかなかない環境。日頃のトレーニングを見ていても刺激になりますし、大切な大きい存在だと思います。

 ――実際アドバイスももらっている

 丸山 そうですね。いきなり「おまえはこうだね」とか、「今度こうしたほうがいいんじゃない」とか、おっしゃっていただけます。

 ――ライバルの阿部には直近で2連勝

 丸山 やっぱり、彼は(世界選手権で)2連覇してますし、僕の成績、実績からしてもまだまだ追いかける立場。チャレンジャーの気持ちです。

 ――世界選手権の位置付けは

 丸山 世界一を決める大会ですけど、東京五輪の選考会でもある。絶対に勝たないといけない大会だと、今まで以上に思います。

 ――東京五輪で金メダルが最終目標か

 丸山 いや、東京が終わってもやるつもりです。2024年のパリ(五輪)も含めて、オリンピックで金メダルを取るっていうのが柔道人生での最大の目標ですね。

 ――お父さん(丸山顕志氏)もバルセロナ五輪に出場している

 丸山 そういう話は小さい頃からされてきたんで、僕もやっぱり「出て絶対金メダル取る」っていう気持ちは昔からありました。

 ――金メダルを取ったらやりたいことは

 丸山 家族で長期間旅行に行きたいです。今、休めてないので。

 ――試合前に奥さんの“勝ち飯”のようなものは食べるか

 丸山 それは特にないですけど、低カロリーで高タンパクの減量飯みたいな、そういうご飯をいつも作ってくれます。

 ――趣味は釣りということだが、柔道に生きている面はあるか

 丸山 いや、完全な息抜きなので(笑い)。

 ――柔道以外で好きなスポーツは

 丸山 それがないんですよ。ラグビーはほんの半年ぐらいやってましたけど。

 ――今年は日本でW杯(9月20日開幕)もあるので楽しみでは

 丸山 いや、あんまり(笑い)。ちょっと、やってただけなんで。

 ――では五輪で見たい競技は…

 丸山 ないですね(笑い)。すいません。

 丸山と阿部の最初の対戦は2015年の講道館杯。丸山が巴投げで阿部を下した。16年の全日本選抜体重別、17年のグランドスラム(GS)東京大会と阿部が連勝するも、昨年のGS大阪大会、今年4月の全日本選抜体重別では逆に丸山が連勝。直接対決では丸山が3勝2敗と勝ち越している。世界選手権でも“名勝負連発”のライバル対決は実現するのか。

 ☆まるやま・じょうしろう 1993年8月11日生まれ。宮崎・宮崎市出身。父親がバルセロナ五輪65キロ級7位の顕志氏(53)、兄の剛毅(27=パーク24)は2011年世界ジュニア81キロ級王者という“柔道界のサラブレッド”。5歳のときに柔道を始め、16年にはグランプリ・アルマトイを制し、IJFワールドツアー初優勝。今年4月の全日本選抜体重別決勝で阿部一二三を13分23秒の大熱戦の末に破って2連覇を達成。世界選手権代表に初選出された。昨年10月に結婚。得意技は内股。166センチ。