柔道世界選手権(25日~9月1日、東京・日本武道館)に出場する女子日本代表が8日、都内で行われた強化合宿を報道陣に公開した。

 ウオーミングアップ中は笑い声が聞こえるなど、和やかな雰囲気でスタートしたが、稽古になると空気は一変。本番さながらの鋭い技を披露した。

 増地克之監督(48)は「(選手たちは)非常に落ち着いて調整できていると思う。今は国際大会で見つかった課題を重点的に練習しているので、自分たちの力を出せてもらえたら」と順調な仕上がりをうかがわせた。

 ケガの回復具合が心配された52キロ級の志々目愛(25=了徳寺大職)は「6~7割は回復した。本番までにケガをする前の100%の状態に持っていくのは厳しいが、今の状態での100%が出せるようにしたい」と意気込んだ。

 勝ち進めば、準々決勝でリオ五輪同種目金メダリストのマイリンダ・ケルメンディ(28=コソボ)と、準決勝では世界選手権2連覇を目指す阿部詩(19=日体大)と対戦する。「ケルメンディ選手も阿部選手も倒さないといけない相手だと思っている。(五輪の出場枠を阿部選手と争う)自分の立場からしたら、そこに勝ったら(代表争いで)少しリードできるのかな」と闘志を燃やした。

 78キロ超級の朝比奈沙羅(22=パーク24)は「いい稽古ができているので、体がきついです」と苦笑いを見せたが「やることが多いので、毎日の稽古が盛りだくさんです」と世界選手権2連覇、そして集大成となる東京五輪での金メダル獲得へ向けた練習を積めていることに充実した表情を浮かべた。