【柔道】阿部詩 打倒ケルメンディへ「オトコの力」借りる

2019年06月13日 16時30分

阿部詩(右)は稽古中に笑顔を見せる場面もあった

“絶対女王”へ準備は着々だ。柔道の全日本女子が12日、北海道・旭川市で行った強化合宿を公開。この日は市内の総合体育館において乱取りや寝技の稽古で汗を流した。

 今夏の世界選手権(8月25日開幕、東京・日本武道館)で2連覇を目指す女子52キロ級の阿部詩(18=日体大)は「もうあと2か月。早くて驚いているが、優勝だけ考えて気を引き締めたい」と意気込んだ。

 5月に中国で行われたグランプリ・フフホト大会では優勝したが、約半年ぶりの実戦でさすがに足が前に出なかった。「常に前に出るという課題が見つかった」と意識して練習に励んでいる。

 さらにV2を成し遂げるために避けては通れないのが、リオ五輪金メダルのマイリンダ・ケルメンディ(28=コソボ)だ。組み手の強さで知られ、日本の軽量級にはなかなかいない、奥襟を取ってくるパワータイプ。詩は未対決のケルメンディとの“決戦”を想定して、左組みの男子選手に協力してもらい稽古を積んでいる。

 実際、昨年のスペイン合宿で組み合ったが、ビデオで見ている以上の圧力を感じたという。「日本で左組みのケルメンディ対策を取るなら、男子じゃないとダメだと思った。あの力に対応していかないと勝ち目はない」(詩)

 男勝りのパワーに対抗するには、オトコの力を借りるということ。「守ることは一切せず、自分の攻める柔道を貫いて優勝したい」と、故障から復調してきた五輪女王にも真正面から挑む。

 もちろん、ケルメンディ戦は来年の東京五輪での金メダル獲得へ向けて重大な試金石となる。男子66キロ級で3連覇を目指す兄の阿部一二三(21=日体大)とともに、負けられない戦いだ。