柔道の全日本男子が11日、神奈川・横浜市の国学院大での強化合宿を公開。国内外の大会で4連勝中と波に乗る丸山城志郎(25=ミキハウス)は4月の選抜体重別で右手首を脱臼し、疲労骨折も負っていたことを明かした。「たぶん阿部(一二三=21、日体大)との決勝で。試合中、痛みはなかった」とはいうものの、診断は全治1か月の重傷。本格的に稽古を再開したのは先週のことだという。

 この日の練習もテープを巻いて臨んだが、かばうようなしぐさも見せず、問題はない様子。選抜決勝での長時間の戦いを経て「きつい中でも戦えるフィジカルが必要」とラントレやウエートトレに力を入れてきた。「寝技でも何でもしぶとく勝てる柔道がしたい。どんな体勢からでも技に入るのが大事だが、粘り強く我慢強い、本当の強さを身につけたい」とさらなる高みを目指す。

 丸山は「世界選手権と五輪で優勝しなければ柔道をやっている意味がない」とまで言い切り、固い決意を表明。世界選手権と違い、五輪代表は各階級1枠。阿部との争いを制し、令和の時代に輝く準備はできている。