全日本柔道連盟(全柔連)は5日、女子52キロ級世界女王の阿部詩(18=夙川学院高)が左肩関節挫傷のため、グランドスラム(GS)エカテリンブルク大会(15~17日、ロシア)を欠場すると発表した。先月19日の練習中に負傷し、前日(4日)に2~3週間の加療が必要と診断された。

 主要国際大会であるGS大会は、世界選手権(8月25日開幕、東京・日本武道館)の代表選考会の一つ。阿部は昨年11月のGS大阪大会を制し、すでに代表に決まっているが、調整を兼ねて出場する予定だった。

 代表に決まっているという理由で、全日本選抜柔道体重別手権大会(4月6~7日、福岡国際センター)にはエントリーしておらず、このままだとGS大阪大会以降、9か月間試合をせずに世界選手権に臨むということになる。

 2日に行われた高校の卒業式で、リオ五輪同級覇者マイリンダ・ケルメンディ(27=コソボ)を倒しての2連覇を目標に掲げた、柔道女子の若きエースの真価が問われる。