【柔道】GSパリ大会 阿部一二三 投げ技に死角アリ!?

2019年02月06日 16時30分

丸山城志郎(右)にともえ投げで敗れ準優勝となった阿部一二三(GS大阪大会)

 柔道のグランドスラム(GS)パリ大会(9、10日)に出場する世界選手権男子66キロ級で2連覇中の阿部一二三(21=日体大)が5日、羽田空港から出発。今年初戦に向け「いい状態。新しい自分を見せられれば」と気合を入れた。昨年11月にはまさかの敗戦を喫し、投げ技の“死角”も指摘されたが、恩師2人は真正面から反論だ。

 2020年東京五輪の金メダル候補は、昨年11月のGS大阪大会決勝で丸山城志郎(25=ミキハウス)のともえ投げに不覚を取り、世界選手権(8月25日開幕、東京・日本武道館)代表の内定を取り逃した。阿部の持ち味は背負い投げや袖釣り込み腰など爆発的な威力を持つ担ぎ技だが、不利な体勢から強引に投げているように見える場面も多い。当時は右手首を痛めていたこともあり、必殺の投げ技もケガと隣り合わせにある…という指摘があった。

 だが、これに真っ向から異を唱えるのは阿部が小学校5年の時に指導を仰いだ恩師で、現在は妹の阿部詩(18)を指導する兵庫・夙川学院高の松本純一郎監督(50)だ。

「実際技を受けてみるとものすごく理詰めで入ってくる。あの入り方だとケガをするというが、受けているほうにしたら理論的に入ってくるのでどんなに頑張っても浮かされるっていうイメージ。ちゃんと背中の面で合わせて最終的には腰を使って投げている」

 中学3年時には兵庫県の無差別級の中学大会で優勝した。松本監督は「当時兵庫は強いのがいっぱいいたが、軽量級の体で無差別級Vは後にも先にもない記録。力任せではない証拠じゃないかな」と強調した。

 さらに阿部の母校・神港学園高の信川厚監督(53)も“問題なし”という。「強引に見えるけれど、あれで確立できている。人にない体幹を持っているのかな。本人の中では安定しているんだろう。手首の使い方のうまさもあるし、相手を乗せるっていうタイミングがうまいんだと思う」

 パリ大会では「寝技も見せたい」と腕をぶす怪物が今年初戦を快勝し、恩師の“太鼓判”が確かなことを証明する。