内村航平に大逆転「世界選手権代表入り」の可能性

2018年05月01日 16時30分

内村(右)は大会後度、ライバルの白井とスマホで自撮り

 体操のエース・内村航平(29=リンガーハット)が世界選手権(10~11月、カタール・ドーハ)に“逆転代表入り”する道が開けた。

 内村は全日本選手権最終日(29日、東京体育館)男子決勝で合計171・664点で3位。前人未到の11連覇を逃した。国内での敗戦は2008年9月の全日本学生選手権の2位以来、約10年ぶり。しかも19歳の伏兵、谷川翔(順大)に大記録を止められたとあって「世代交代」が強く印象づけられる敗戦となった。

 だが、キングはただでは転ばなかった。決勝だけなら6種目合計86・566点で1位。予選の得点が加味されない昨年までのルールなら“11連覇”を飾っていたとあって「悔しいというよりは若い選手が勝ってきてくれたのでそこに関してはうれしい」と後輩の台頭を素直にたたえた。

 一時は絶望視された個人総合での代表入りも見えてきた。谷川とは0・832点差だが、2位の白井健三(21=日体大)とは0・500点差だ。残る選考会のNHK杯(19~20日、東京体育館)で代表の「2枠」に滑り込む可能性はある。

 日本体操協会関係者も白井との比較では「内村有利」と口を揃える。技の難度を示す「Dスコア」をまだ抑えているからだ。「白井はDスコアを上げるとすれば、跳馬で0・2上がるくらい。内村は跳馬も平行棒もまだ上げる余地がある」。さらに内村は鉄棒でも小さなミスをしたため、得点を伸ばせる。試技会で87点を超えた実力はさびついていなかったのだ。

 もちろん全日本の予選であん馬を落下したような大きなミスがあれば、その時点で代表はなくなる。だがNHK杯は一発勝負だけに体力面で不安のあるキングにとっては追い風。内村は「またさらに老いを感じた…」とボヤいたものの、追い込まれた時の強靱な精神力、集中力は目を見張るものがある。奇跡の代表入りへ光は消えていない。