体操の世界選手権(10~11月、カタール・ドーハ)代表選考を兼ねた全日本選手権・男子予選(27日、東京体育館)で、白井健三(21=日体大)が“内村超え”となる悲願の初優勝へ大前進した。床運動が15.333点、跳馬が15.000点と得意の2種目でトップ。さらに苦手のあん馬も「全く不安はなかった」とスムーズにこなして6種目合計86.099点で、14日のW杯東京大会で優勝した際の合計86.064点を上回った。

 W杯から約2週間後という強行軍となったが、若さで意に介さない。首位通過も「着地の頭の高さが高いというのが自分の魅力だと思うんですけど、平行棒とつり輪は床がすぐそこにあった。自分らしい体操を要所要所に組み込んでいきたい」と満足しない。決勝に向け「ライバルは自分になってくる。予選の演技をまた超えれるように、しっかり考えて決勝に臨みたい」と独走態勢を固めた。