体操 白井「攻め切る大切さ」が東京五輪へのカギ

2016年11月14日 16時30分

 体操ニッポンのホープ・白井健三(20=日体大)に“トライアル&エラー”のススメだ。全日本団体選手権(13日、東京・代々木第一体育館)男子の床運動で、16.750点という異次元の得点をマーク。この猛追で、日体大は優勝した順大にわずか0.050点差に迫る2位となった。

 

「思いっきり楽しもうと思った。今はすがすがしい気持ち。2位でも後悔はありません」(白井)

 

 H難度の大技「シライ3」を演技構成に盛り込んで臨んだのが奏功した。この技は身体的負担が大きく、リオ五輪では回避した。これをバッチリ決めてみせると、その後も高難度の技のオンパレードで、終わってみれば今大会ただ一人となる16点台に乗せた。

 

 この会心の演技について、鶴見ジュニア体操クラブの恩師・水口晴雄コーチ(57)は「攻め切ったことが大きい」と語った。「健三の場合、攻め切れないとダメなんですよ。リオ五輪では種目別床運動で金メダル確実だったのに4位でした。金メダルを取った団体でやり切ってしまい、攻め切れなかったのです」

 

 2014年の世界選手権でも同様だった。同コーチによると、当時白井は抱え込みのリ・ジョンソンを入れる予定だったが、靱帯を損傷したため回避。その萎縮した“マインド”が影響して、金メダルを逃したという。

 

「翌年の世界選手権では優勝しました。前年の思いをしたくないから攻め切ったんです。健三は守りに入るとどうしても演技が小さくなる。若いんだし、失敗してもいいからどんどんチャレンジしていくべきです」

 

 実際、この日の白井の口からは「攻める大切さ」というセリフが何度も飛び出した。2020年東京五輪でエースになれるかどうかは、攻められるかどうかにかかっていると言えそうだ。