全日本体操団体選手権決勝が29日、東京・国立代々木競技場第1体育館で行われ、男子は日体大が5年ぶり10回目の優勝を果たした。

 最終種目の床運動では世界選手権金メダルの“ひねり王子”白井健三(19)が16・700点を叩き出す会心の演技。白井は演技終了と同時にガッツポーズして飛び上がり、チームメートに抱きついて喜びを爆発させた。

「いろんなことを教えてもらった4年生の先輩方が最後の試合で、すごく思いが強くて、日体大のためにできることを精一杯やろうとした結果がああいう演技につながった。6人だけじゃなく、サポートしてくださった方々をはじめ、みんな含めての優勝だと思っている」。試合後、白井は一丸となってつかんだ栄冠に胸を張った。

 前年王者で、世界選手権個人総合6連覇の内村航平(26)を擁するコナミはまさかの4位に終わった。

 内村は「正直言うと、コナミと順天堂大学の争いになると予想していた。まさかここまで勢いがあって、いい演技をしてくるとは思わなかった」と“健三効果”で勢いづいた日体大の躍進を素直にたたえた。