東京五輪の新体操テスト大会が8日、本番会場の有明体操競技場(東京・江東区)で行われ、フェアリージャパンの主将を務める杉本早裕吏(25)がワクチン問題への思いを口にした。

 この日は夏の本番を見据えた新型コロナウイルス対策などが入念にテストされ、出場選手は競技以外にマスクを着用。選手、関係者、報道陣はそれぞれの活動スペースで十分なディスタンスを保ち運営が行われた。

 大会後、杉本は「このような状況で演技できたことに感謝しています」と話しつつ、国際オリンピック委員会(IOC)が各国・地域の選手団に米製薬会社大手ファイザー製ワクチンを提供することについて「私たちを優先していただけることは本当にうれしいことなんですけど、でもやっぱり国民の方々を優先してワクチンをやっていただきたいなって思う」と率直な胸の内を吐露。

 その上で杉本は「でも私たちはどうすることもできないし、変えることもできないので(接種)していただけるのであれば、感謝の気持ちを忘れないで五輪に向かっていきたいと思います」と話した。