体操界の天才少年に“名参謀”がついた。体操の全日本ジュニア選手権男子個人総合(16~17日、横浜文化体育館)で、10月の世界選手権(中国・南寧)代表の白井健三(17=岸根高)が87・700点で、萱和磨(17=習志野高)と並び同点優勝した。若きスター候補生に、元祖スターの池谷幸雄氏(43)がアドバイスを送った。

 自らも体操クラブを持ち、日本体操協会の理事を務める池谷氏は、2016年リオデジャネイロ五輪、20年東京五輪を目指す白井のパフォーマンスについて「彼はもともと技の感覚が鋭い。パワーがついてきて床以外の種目もどんどん良くなっている。楽しみですね」と目を細めた。

 池谷氏はジュニア時代から活躍し、体操界では前例がないアイドル選手だった。「白井君人気は別格ですね。これからもっと大変になるでしょう。体操だけでなく、私生活すべてを見られるようになる。とにかく気持ちの面もオン、オフをしっかり切り替えることが大切」と心構えを説いた。

 さらには「テレビ出演や報道対応など、体操以外で何かあれば協力します。すでに白井君のお父さん(勝晃さん)にも(対応策を)聞かれて話したりしているんですよ。大学に行けば環境もまた変わる。いろいろあるが、がんばってほしい」。今後も“アドバイザー”として後方から支援する。