世界体操団体金へ内村“攻めの構成”

2014年08月14日 16時00分

白井健三(右)と談笑する内村

 体操男子のエース・内村航平(25=コナミ)が団体戦金メダルへ本腰を入れた。左肩の負傷も回復へ向かい、超攻撃的なスタイルに転換。世界選手権(10月、中国・南寧)を前に焦りの見える王者・中国をかく乱した。

 

 都内での公開代表合宿で、内村は個人総合V4を達成した昨年の世界選手権に比べ、6種目合計のDスコア(演技価値点)を1・4点も上げたことを告白。「ボクがDスコアを上げていけば下の選手も負けじと上げてきて日本チームの底上げになる」と話し、世界大会では2004年アテネ五輪以来となる団体戦金メダルの奪還へ、代表メンバーにより一層の奮起を促した。

 

 昨年はEスコア(実施点)で勝負する安全策を取ったが、16年のリオ五輪を考えれば今季は徹底的に「攻め」に出られる最後の年。5月の左僧帽筋負傷で見送っていた“本気の演技構成”の実施を迷いなく決断した。

 

 陣営も「疲れてようが何しようが、痛みが出ない限りは攻めの構成で」(森泉貴博コーチ)と強気の姿勢を貫く。その裏には最大の宿敵・中国に大きな脅威を与える狙いがある。世代交代の渦中にある中国はアジア大会(9月、韓国・仁川)との兼ね合いで代表選考が難航。世界選手権の代表は3人しか発表していない。ここにきて北京五輪で3つの金メダルを獲得した鄒凱(26)の代表入りも噂されるなど、情報は錯綜している。

 

 森泉コーチは「本当に焦っていると思いますよ。焦っているからこそ、鄒凱の名前も出てくる。(中国は)日本みたいに、上位選手が誰でも大丈夫な状況ではない」。混乱する中国にとって「内村の進化」が与える心理的ダメージは計り知れない。内村は名実ともに大黒柱の役割を果たしそうだ。