体操のトップアスリートを数多く輩出するセントラルスポーツ株式会社は28日、男子体操競技部の新加入選手オンライン発表会見を行った。

 2021年度から新たに加わったのは18、19年全日本王者の谷川翔(21=順大)、20年全日本種目別・鉄棒2位の北村郁弥(22=同)の2選手。

 セントラルスポーツといえば、いまや伝説となった2004年アテネ五輪団体金メダルメンバーの冨田洋之(40)、鹿島丈博(40)らを輩出し、現在は体操ニッポンのエース萱和磨(24)、谷川の兄・航(24)らが在籍する体操の名門だ。

 新年度から兄・航を追うように入社した翔は、会見冒頭でマイクではなくマジックペンを持つ小ボケを披露。「セントラルの選手は世界のトップクラス。いい刺激になると思い、すべてが揃っているので迷いなく決断した」と入社の経緯を話した。

 順大監督でセントラル出身のシドニー五輪代表・原田睦巳氏(45)が「寡黙な兄と、天真爛漫な弟。性格は正反対」と言うように、この日の会見は谷川の笑顔が明るい雰囲気をつくった。

 兄について問われると「尊敬していますし、また一緒のチームで戦えるのが楽しみでワクワクしています」と話し、幼稚園から同じ道を歩んできたことには「好きなんだと思います、お兄ちゃんが」と笑った。

 また、会見では「谷川保険事務所」と名乗る人物から「東京五輪の開催への気持ち」について質問が寄せられるサプライズ。質問者の正体は父・昭二さんだったが、谷川は「ちょっと知らないですね…」と透かしつつ「東京五輪は絶対に開催してほしいです。あと、谷川保険事務所様は直接、僕に言ってくれれば答えます」と笑いを交えた。

 幼少期にはTBS系「うたばん」「オールスター感謝祭」でアイドルグループ「嵐」と共演。ランドセルを背負ってバック転して人気を呼ぶなど天性の明るさがある。東京五輪団体入りを目指すメンバーが多数在籍する強豪チームは、この〝陽キャ〟の加入で雰囲気はさらに良くなるに違いない。