7連覇 内村の“筋肉マジシャン”ぶり

2014年05月12日 16時00分

 体操男子のエース・内村航平(25=コナミ)が“筋肉マジシャン”ぶりを発揮だ。

 

 世界選手権(10月、中国・南寧)の代表選考を兼ねた全日本選手権最終日(11日、東京・国立代々木競技場第一体育館)男子個人総合は、内村が2日間の合計181・200点で前人未到の7連覇を達成。左僧帽筋上部の肉離れと筋挫傷の重傷を負いながらも、野々村笙吾(20=順大)ら若手を全く寄せつけず、絶対王者の貫禄を示した。

 

 内村は「そこまで苦しかったなっていう感じはあまりない」と平然としたものだが、本来なら出場を辞退してもおかしくない。森泉貴博コーチ(43)も「棄権させる選択肢もあった」と欠場勧告が頭をよぎったという。痛み止めも「2錠飲んだんですけどあまり効いてない」(内村)状況で、なぜここまでの演技ができたのか。

 

 長年、内村を担当する今井聖晃トレーナー(45)は「ボクの治療が効いたとかじゃなく、本人の集中力です。いつもと違う筋肉の使い方をしていた」と明かす。最たる例として挙げたのがつり輪の十字懸垂で、僧帽筋に特に負担のかかる演技。内村は負傷している筋肉の代わりに「肩甲骨周りの腱板の筋肉を本人なりに工夫して使っていた」という。これには今井氏も「彼だからできる。生まれ持ったもんだと思うんですよ」と驚きを隠さなかった。

 

 2016年リオ五輪まであと2年。年齢との闘いにも突入する内村は「ここから先が勝負だと思っている」と話したが、この自由自在に筋肉を操れる力こそ、最大の武器となるかもしれない。