体操の全日本選手権(10日開幕、群馬・高崎アリーナ)の男子予選が11日に行われ、五輪個人総合2連覇の内村航平(31=リンガーハット)が鉄棒で15・533点をマーク。昨年の世界選手権同種目金メダルの点数を大きく上回る得点を叩き出し、東京五輪へ向けて大きく前進した。

 この日、最初の種目の鉄棒に登場した内村は冒頭のH難度の大技「ブレトシュナイダー(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)」を華麗に決め、後続の技も難なくこなした。着地を決めると充実の表情を浮かべ、右手で力強くガッツポーズした。

 東京五輪へは鉄棒に専念して出場を狙っている。その上で最大のライバルとなる宮地秀享(26=茗渓クラブ)には今年9月の全日本シニア選手権の直接対決で敗れているが、この日は完勝。東京五輪本番でも十分に「金」を狙える高得点で、夢は一気に膨らんできた。