【体操全日本選手権】内村のライバル・宮地 東京五輪へ「この人を超えられれば金メダルを取れる」

2020年12月09日 19時24分

鉄棒に専念の内村航平

 体操の全日本選手権(10日開幕、群馬・高崎アリーナ)へ向け、来年夏の東京五輪鉄棒の個人枠を巡ってライバルとなる2人から目が離せない。

 その人物とは五輪個人総合2連覇・内村航平(31=リンガーハット)、そして宮地秀享(26=茗渓クラブ)だ。内村は右肩痛の影響から東京五輪は鉄棒に専念して出場することを宣言。一方、宮地は自身の名が付いたI難度の大技「ミヤチ(伸身コバチ2回ひねり)」の使い手として名高い。

 開幕前日の9日は両者ともに鉄棒の練習を行い、撮影したH難度の離れ技「ブレトシュナイダー(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)」の動画を見ながら会話するシーンもあった。世界の頂点を何度も取った内村の演技について、宮地は「やっぱりきれいだな」と舌を巻く。

「僕は航平さんを目標に鉄棒をやってきた。何回見ても勉強になるなという感じで見ていました」

 そんな体操界のキングが自分の〝主戦場〟でもある鉄棒に専念する意向を明かしたのが今年6月。その時の心境について、宮地は「僕的にはちょっと困ったんですけど」と苦笑しつつ「その分、もっと頑張らんなきゃな、と。この人を超えられれば金メダルを取れるっていう確信がある。高い目標が近くにいれば練習もさぼらずに一生懸命できるし、僕自身もレベルアップしていると思っています」と話した。

 両者は9月の全日本シニア選手権で〝直接対決〟した。結果は「ミヤチ」を成功させた宮地は15・366点をマーク。ブレトシュナイダーを失敗した内村の14・200点を大きく上回った。現状で一歩リードする宮地は、東京五輪選考レースへ向けて「蹴落とす感じではなく、お互いに。どっちかが欠けちゃうと試合の緊張感が足りなくなってしまう。2人で上がって行けるような試合をやっていければいいと思っています」と語る。

 今大会の目標を問われると、宮地は「予選で14・9点以上を取る。決勝でも周りに負けない演技をして、しっかり金メダルを取って2021年を迎えたい」と力強くV宣言。覇権の行方とともに、来年夏までのキングとのライバル物語にも注目したい。