やりすぎ?念入りコロナ対策に体操世界王者が悲鳴「精神的にも肉体的にも大変」

2020年11月10日 23時03分

ストイックな生活に徹していた内村(代表撮影)

 来年夏の東京五輪のモデルケースとして注目を集めた8日の体操国際大会(東京・国立代々木競技場)は大成功で幕を閉じた。主催した国際体操連盟(FIG)の渡辺守成会長(61)は10日に東京五輪・パラリンピック組織委員会を訪問し、今大会で培ったコロナ対策のノウハウを説明。組織委幹部からは「参考になり大きな励みになった」と称賛の声が上がった。

 成功の裏には「やりすぎ」とも言われた念入りなコロナ対策があった。海外の選手団は来日前に自国で2週間隔離された。ロシアや米国は専用機を使用し、中国は防護服着用で来日した。日本選手も大会前は練習場と自宅の往復だけが許可され、公共交通機関の使用は禁止。大会開始後は毎朝PCR検査が義務づけられ、ホテル内の移動は各国に割り当てられたフロアと食事会場のみに制限された。

 2018年世界選手権(ドーハ)の個人総合で金メダルのアルトゥール・ダラロヤン(24=ロシア)は「プールやトレーニングジムも使えず、私たちはずっと同じ階にとどまって外出できない状況でした。動けないのはスポーツマンにとって一番困る。精神的にも肉体的にも大変だった」と悲鳴を上げた。

 一度はコロナ陽性(後に偽陽性)と判定された五輪2連覇の内村航平(31=リンガーハット)が「陽性と聞いてウソだと思った」と確信したほど、感染の可能性を排除したストイックな生活に徹していた。多くの選手が「必要な対策」と納得していたが、この対策が来年の五輪本番でも実施されれば、アスリートは相当な忍耐を強いられることになりそうだ。