【体操】寺本明日香 「半年ごときで技の感覚は忘れない」 アキレス腱を断裂から復活へ

2020年09月21日 19時30分

全日本シニアに出場する寺本明日香

 体操の全日本シニア選手権(群馬・高崎アリーナ)の前日練習が21日に行われ、昨年2月の左アキレス腱断裂から復活を期す寺本明日香(24=ミキハウス)が会見で心境を語った。

 昨年の世界選手権では日本女子団体のキャプテンとして東京五輪の女子団体出場枠を獲得。しかし、今年2月の床運動の練習中にアキレス腱を断裂する悪夢に見舞われ、ケガの直後は「もう終わった。東京五輪は無理だと思った」と一時は引退も考えた。地獄から這い上がり、いざ試合に向かう心境を「不思議な感じです。今、幸せだなって思えているし、体操好きなんだなって改めて感じています」と口にした。

 五輪2大会(ロンドン、リオ)出場の実績を持つが、大ケガとブランクによって思うように体が動かない時期は続いた。「3、4か月苦しんでいました。こんなに衰えるんだーって思った時期が一番しんどかった」。その一方で「十何年も体操をしてきた。半年ごときで技の感覚は忘れない。体が戻ればできる」というかすかな自信もあった。全盛期の自分が演技する動画を見返し、体力が低下する中で耐えながらここまできた。

 ようやく実戦を迎えるが、寺本は驚くほど冷静に再スタートラインを見詰めている。

「第一歩にはしたいけど、絶対にケガをしたくない思いの方が強い。練習の5割くらい出せればいい感じですね。ここで頑張ってきてホントに再断裂したくない。しないだろうけど、ホントに怖い」

 今大会は技の難度を上げる選手が多い中、あえて難度を低く設定。その我慢の裏にあるのは「来年につなげられたらいい」と見据える東京五輪であることは言うまでもない。