体操の世界選手権(10月、ドイツ・シュツットガルト)に出場する女子日本代表が19日、都内で練習を公開した。

 今大会の団体戦で、既に東京五輪への出場を決めている米国、ロシア、中国を除く上位9か国に入れば、五輪切符を手にすることができる。

 エースの村上茉愛(23=日体大クラブ)がケガの影響で代表漏れ。さらに代表メンバーの杉原愛子(20=武庫川女子大)も17日の練習中に左足関節を捻挫するなど、暗雲が垂れ込める中で、活躍が期待されるのが、最年長の寺本明日香(23=ミキハウス)だ。

 右手人さし指のケガで8月の全日本シニア選手権を欠場し、今大会に向けて調整を続けてきた。「今日は大きなミスがなかったので、よくできたほうかな」と手応えを口にする一方で、足首の状態が万全とは言い難い。「3日続けて練習できない。でも休めば走れるようになるかな。結構ギリギリの状態」と不安な面ものぞかせた。

 日本協会の田中光女子強化本部長(47)も「合宿に入って調子を上げている」とベテランへの信頼は厚いだけに、これ以上の非常事態は避けたいところだ。

 エース村上が不在の中、満身創痍の寺本がどこまで踏ん張れるかが五輪への道を切り開くための“カギ”になりそうだ。